メダカの病気について、見分け方と治療・予防法を解説します。

メダカの病気治療法一覧表

メダカの病気 症状 治療法
白点病 白いつぶつぶがたくさん付着 メチレンブルー・グリーンF
水カビ病 綿毛のようなものが付着 メチレンブルー・グリーンF
エラ病 エラが腫れる、エラを早く動かす グリーンFゴールド・観パラD・エルバージュ・塩水浴
尾ぐされ病 ヒレが白く溶ける、充血する グリーンFゴールド・観パラD・エルバージュ・塩水浴
寄生虫症 体を砂にこすりつける、激しく泳ぎ回る リフィッシュ・プラジプロ
細菌性皮膚炎 体が充血する、出血している、色が薄くなる、体が白くなる、体を砂にこすりつける グリーンFゴールド・観パラD・エルバージュ・塩水浴
痩せ細り病 痩せて元気がなくなる エルバージュ・塩水浴・観パラD
松かさ病 鱗が逆立つ グリーンFゴールド・観パラD・エルバージュ・塩水浴

メダカの病気はわかりづらい

メダカの病気はポツポツ死と呼ばれる突然死と、痩せて弱って死ぬいわゆる「痩せ細り病」、エラが腫れ上がって呼吸困難を起こし死に至る「エラ病」、細菌性皮膚炎などのわかりづらい病気がほとんどです。

一方で白点病や水カビ病など、飼育書に載っているような典型的な病気に感染することはめったにありません。私もメダカを飼育していますが白点病などに感染したことは一度もありませんが、痩せ細り病やポツポツ死で数多くのメダカが死んでしまいました。

さらに厄介なのはポツポツ死や痩せ細り病はよく観察していないと病気の兆候がわからないため手遅れになりやすいということです。メダカは病気に感染しても目に見える症状が出にくく、異変を見逃しやすいです。このため、病気の兆候を見つけたらすぐに治療することが最も大切になります。

メダカは室内飼育では病気になりやすい

メダカはカラムナリスなどの細菌感染症に非常に感染しやすいです。特にカラムナリス菌は好気性細菌であり、エアレーションなどで人工的な水流を作ると水槽内で蔓延してしまいます。グッピーなどは最近に対して抵抗力が強いため水槽内でも大丈夫ですが、メダカは細菌類にたいして抵抗力が弱いため、すぐに病気になることが多いです。

このため、もしベランダや庭があるなら外でメダカを飼育したほうが簡単に飼育できますし、室内でもエアレーションなしで飼育したほうが成功しやすいと実感しています。

もちろん細菌を持ち込まなければエアポンプありでも飼育できますし、外掛けフィルターなどを使えばある程度病気になりにくいです。

ですが、メダカが最も病気になりにくいのはやはり外で飼育するようにエアーもフィルターも使わない飼育法だと思います。

メダカの病気の兆候

メダカは病気になってもわかりづらく、目に見えるほど症状があわわれた時点で手遅れであることも多いです。このため毎日病気になっていないか観察してチェックすることが大事です。

ヒレを畳んでいる

他の魚ではヒレを畳んでいる(閉じている)のは病気を見分ける最もわかりやすい手段です。ですが、メダカは背びれが短いためヒレを畳んでいるかどうかが分かりづらいです。

ですが、他の魚と比較するとわずかにヒレを畳んでいることがあり、体調不良のサインになります。ヒレを畳んでいる=病気ではありませんが、他に原因が見当たらないときは病気である可能性が高いです。

体色が薄い

メダカは病気になると体色が薄くなります。メダカの色は背景によって変わるため、底砂の色が薄いとメダカの体色も薄くなります。ですが、他のメダカの色は濃いのに1匹だけ薄いのは体調不良であるサインです。

孤立している

メダカは群れで泳ぐ性質があります。このため、1匹だけで孤立しているのはそれだけで病気の兆候になります。特に群れと離れてぼーっと泳いだり、元気が無いようであれば病気になっている可能性があります。

痩せる

メダカがガリガリに痩せてしまうのは痩せ細り病と呼ばれる病気です。もちろん冬眠明けなど餌を与えないと痩せてしまうことがありますが、まるで病人のようにやせ細っているのは病気です。慣れてくればただの痩せか病気かわかるようになります。

白い斑点のようなものが付着している

メダカの体表やヒレに白いものが付着しているのは高確率で病気です。もし白い粒がたくさん体に付着しているようなら白点病で、綿毛のようなフサフサしたものがついていたら水カビ病です。

ですが、白いもやもやしたものがついたり、白っぽく変色しているような感じになっていることが多いです。ヒレに白い塊がついていることもありますが、短期間で増殖しなければ寄生虫の病巣である可能性が高いです。

ヒレが溶ける・破れる・白くなる

ヒレが溶ける・破れる・白くなるのは尾ぐされ病と呼ばれる病気です。特にメダカは細菌性の尾ぐされ病に弱いためヒレが溶けたり白くなっていたら注意しましょう。

充血・出血

メダカのヒレや体表が充血していることがあります。メダカが怪我をして血だらけになることはめったにないため、細菌感染症によって皮膚が侵食され、出血している可能性が高いです。もし血を出しているメダカを見つけたらすぐに治療しないと死んでしまう可能性が高いです。

エラを早く動かしている

苦しそうにエラを動かしている状態はメダカのエラ病である可能性が高いです。特に、他のメダカと比べるとエラがパンパンに腫れ上がっている場合はエラ病でほぼ間違いないです。エラ病を放置すると呼吸困難でメダカは死んでしまうためすぐに治療したほうがよいでしょう。

体をこすりつける

体を床やフィルター、水草などにこすりつける動作は寄生虫や細菌感染症である可能性があります。単にかゆいからこすりつけていることもありますが、メダカが繰り返しこすりつける場合は病気である可能性が高いです。

鱗が逆立つ

お腹が膨れ上がり鱗が逆だっているような状態は松かさ病と呼ばれる病気です。薬浴で治る場合もありますが、よく原因がわかっていないため治療は難しいです。ただし松かさになるのは金魚がほとんどでメダカが感染することはめったにありません。

メダカの病気の治療法

メダカの病気の治療法について説明します。

塩水浴

メダカの病気は、重症でなければ塩水浴で治すことができます。病気の原因である寄生虫や細菌などは、塩水では生きていくことができません。

ですが、メダカは塩水に対して抵抗力があるため、ある程度の濃度の塩水であれば大丈夫です。この差を利用して塩水浴でメダカの病気を治療することができます。

塩水浴のやり方

まず、1リットル程度の小型容器を用意します。ここに飼育水を注入します。メダカはきちんと温度合わせしないとショックを起こしやすいので飼育水を使ったほうがいいでしょう。

次に、メダカを入れ、1リットルあたり0.3%になるように塩を入れます。1リットルあたり0.3%とは3グラムで、およそ3ccです。100円ショップなどで計量カップを購入しましょう。

ただ、メダカの病気の原因である細菌や寄生虫などは0.3%程度の塩分濃度では死にません。このため、数時間後にもう0.3%分の塩を足します。

いきなり0.5%以上塩を入れてしまうとメダカが死んでしまう可能性があるので段階的に塩を入れましょう。もちろん0.3%入れた段階で治癒すれば問題ないですが、今までの経験上0.3%で病気が治ったことはほとんどありません。

メダカの薬浴

塩水浴で治らなかったり、明らかに病気であるときは薬浴を行います。特にヒレや体表が充血したり、エラが腫れている状態であるときは薬浴したほうがいいです。家に薬がないときはとりあえず塩水浴させてから薬を入れるのもありですが、明らかに「病気」の状態ではメダカにおいては塩水浴より薬浴させたほうが安心です。

白点病

白点病はメダカの体表に細かい白い点がたくさん付着します。白点病は最も有名な魚の病気ですが、白点病の魚をお店で購入しない限り感染することはありません。このため、実際メダカが白点病に感染することはめったにないでしょう。白点病にはメチレンブルーなどの青くなる薬を使います。

尾ぐされ病・細菌性皮膚炎

尾ぐされ病はメダカのヒレが裂ける病気です。カラムナリス菌という細菌が原因です。同じくヒレではなく皮膚が白くなったり血が滲んだりしているとカラムナリス菌が皮膚炎を起こしています。

メダカのヒレが破れる原因は病気以外にもありますが、患部が白くなっていれば細菌に感染しているため治療が必要です。重症になるとヒレや皮膚が充血してくるのでその前に手を打つことが重要です。0.5%以上の塩水で塩水浴させるか、エルバージュやグリーンFゴールドなどの薬を使います。

エラ病

エラ病は寄生虫によるものとカラムナリス菌によるものと2種類あります。金魚や熱帯魚ではほとんど寄生虫によるものですが、メダカは寄生虫ではなくカラムナリス菌が原因であることが圧倒的に多いです。これは寄生虫用の薬を使っても全く効果がなかったため間違いありません。

ちなみに寄生虫の場合、グリーンFなどの薬は全く効果がありませんが、カラムナリス菌の場合は尾ぐされ病と同じ治療法でOKです。

エラがやられると呼吸困難で死んでしまうため、重症になるまえに治療することが大事です。プラジカンテルやリフィッシュなどの寄生虫用の薬が手に入ればまず使ってみてもいいですが、塩水浴やグリーンFゴールドなどで細菌を退治することが肝心です。

やせ細り病・ポツポツ死

痩せ細りやポツポツ死と呼ばれる原因不明の病気がメダカには非常に多いです。ですが、私の意見ではこれらの病気はカラムナリス菌が原因である可能性が高いです。実際0.5%以上の塩水浴やエルバージュによる薬浴で治った個体が何匹もいます。

松かさ病・穴あき病

松かさ病や穴あき病はエロモナス菌が原因と言われていますがはっきりとしたことはわかっていません。グリーンFゴールドやエルバージュなどを餌に混ぜて与えると効果的であるとされています。ただしメダカに関してはあまりこういった病気に感染することは少ないです。

メダカの病気の原因

メダカは水槽で飼育していると非常に病気に感染しやすいです。一方、外で飼育するとほとんど病気になることがなく、ほったらかしておいても大丈夫です。中にはビンでメダカを大量に詰めてそのまま放置している人もいます。

なぜ水槽ではメダカは病気に感染しやすいのでしょうか。私の経験上、メダカが病気になりやすい環境や原因について紹介します。

水質悪化

よく教科書的な模範解答として、メダカの病気の原因は水質悪化だとされています。たしかに、初心者のように狭い水槽にメダカをすし詰めに入れたら病気になるでしょう。

ですが、バクテリアや濾過の知識がある人間でアクアリウムの経験がある方でもメダカの室内飼育で病気になって死んでしまう方は多いです。私は複数の大型アクアリウムショップのベテラン社員の方やメダカ専門店の方とメダカについて話をしていますが、メダカは非常に病気になりやすく飼いにくいと全員が言っていました。

某大手アクアリウムショップでは、仕入れたメダカの3分の1がダメになってしまうこともあるそうです。

メダカの病気は水質悪化が原因であれば、アクアリウムショップやメダカ専門店の経営者は水質管理が全くできていないことになります。そして、水質管理ができていなければ他の熱帯魚や金魚も病気で死んでしまうはずです。少なくともメダカと同じ3分の1が死んでしまうはずですが、決してそうではありません。

実際他の魚は全く大丈夫なのにメダカだけが病気になって死んでしまうことが非常に多いです。私はメダカだけでなく金魚や熱帯魚、海水魚など幅広く飼育していますが、すぐに病気になって死んでしまうのはメダカだけでした。

そもそもメダカは田んぼや水たまりなどの全く水の流れがない場所に住んでいます。こういった場所は水の流れがないため腐敗物が溜まりやすく、水質はそんなに良くないはずです。

そもそも、もしメダカが本当に水質悪化に弱いのであれば流れのない田んぼなどではなく、きれいな清流に住んでいるはずです。

長くなってしまいましたが、私がこの章で何を言いたいのかというと、メダカが病気になる原因は水質悪化であるケースはごくわずかで、ほとんどの方(中級者以上の方)は別のところにあるのはほぼ間違いないということです。

日光不足

日光不足も長らくメダカの室内飼育で病気が発生しやすい原因だと言われていました。たしかに日光には紫外線が含まれているため殺菌効果があります。

ですが、私は全く日光が当たらないどころか、照明すら設置していないケースでメダカを問題なく飼育しています。

実は、全く日が当たらない環境でメダカを飼育している方は多くいらっしゃいます。さらに、メダカは実験動物として、おそらく全く日光があたらない環境で飼育されてきた歴史があります。もちろん日光を浴びせれば病気が少なく大きく健康なメダカに育ちやすいのは間違いないでしょうが、強い光は必須ではないと思います。

栄養不足

室内でメダカを飼育すると栄養が足りなくなり病気を起こしやすくなるという説があります。私も数多くの方に質問しまくりましたがこの説を推している方はかなり多かったです。ですが、みなさんが実践している方法は全然バラバラでした。

栄養添加剤を使用している方やイトミミズやミジンコを与えている方まで多種多様でした。そして、私も栄養に気をつけるようにしていましたがポツポツ死や痩せ細り病などの病気は回復しませんでしたし普通に病気に感染する個体はいました。

これらのことから、栄養不足は病気になりやすくなる傾向があるのは本当でも、劇的に改善されることはないと思います。また、メダカが病気になる原因の一つとして栄養不足は考えられますが、大きな原因ではないと思います。

乳酸菌・納豆菌など

乳酸菌・納豆菌・酵母菌などの善玉菌をメダカに食べさせると細菌感染症を抑えられるというデータもあります。実際にこれらの善玉菌をあたえつづけていればエロモナスなどの細菌感染症が治ったというデータもありました。

ですが、尾ぐされなどの症状が出始めてからは遅いと思います。ただ、他の魚では善玉菌入りのバクテリア剤や餌などを使えば病気の発生が少なくなっていることは実感しているので、多少の予防効果はあると思います。

他の魚を飼育している

熱帯魚や金魚など、他の魚を飼育しているとメダカは圧倒的に病気になりやすいです。メダカは細菌性の病気に非常に感染しやすいです。グッピーなどの魚が平気でも、メダカはすぐに死んでしまうことも珍しくありません。

もちろんメダカと同じ水槽で混泳させた場合は非常に危険ですが、同じバケツや網を使っていたり、水草や貝などから病気が感染することも考えられます。

特にカラムナリス菌は貝やエビも感染するだけでなく、水滴などからも感染する可能性があるそうです。このため、他に魚を飼育している方がメダカを飼育する場合は飼育器具から水草に至るまで全部新調したほうがいいでしょう。

それでも感染することもあるため、すでに金魚や熱帯魚を飼育している方は外でメダカを飼育することを強くおすすめします。

エアポンプを使っている

実はメダカを水槽で飼育する際はエアポンプを使わないほうがいいという説があります。メダカが感染しやすいカラムナリス菌は好気性細菌で、エアレーションすると菌が繁殖しやすくなります。

もちろん、エアポンプ=細菌が蔓延する原因では決してありません。ただ、メダカはカラムナリス菌に非常に弱い可能性が強く、グッピーなどの熱帯魚はエアレーションしても平気でも、メダカにとっては致命傷になってしまう可能性があります。

実際、私も投げ込み式フィルターを使用している水槽では病気が多発しましたが、外掛けフィルターでは病気が殆ど出ませんでした。

ですが、外掛けフィルターでも水流が発生して空気が循環しやすくなるため、できればフィルター自体外したいものです。

このことから、現在私はライトなし、フィルターなし、エアレーションなしの3リットル程度の容器でメダカを実験的に2匹飼育していますが、病気になる気配すらありません。

ただ、水質の問題とカラムナリス菌の問題は全く別物です。エアポンプやフィルターを使わないと水質が悪化しやすくなります。

実際、メダカの養殖場では室内でガンガンエアレーションしているところも多いです。ただ、そういった場所は他の魚や貝やエビなどがいないため、カラムナリス菌がほとんどいない環境であると思われます。

このため多頭飼育している水槽などではフィルターを使ったほうがいいと思いますが、水草やバクテリアなどの力で水質を維持できればメダカにとってはよい環境ではないかと感じています。

メダカの病気の原因は止水で改善できるかもしれない

実はメダカの病気の大きな原因であるカラムナリス菌は、流水では活性化し、止水では沈静化するというデータがあります。また、ドジョウはカラムナリス菌に感染しやすいため、カラムナリス菌が活動できない場所を好むという説もあります。

ドジョウは自然界においては酸素が少ない泥の中や流れのない場所で生活しており、逆にエアレーションやフィルターを使ってきれいな環境を作ると逆に病気になってしまうそうです。

もしかしたらメダカもドジョウと同じくフィルターやエアポンプなどで整備された環境ではなく、完全止水環境のほうが調子がよい魚なのかもしれません。

実際、メダカは外で飼育すると発泡スチロールや小さなビンの中で放置しておいても全く死ぬことがなく元気に泳いでいる個体も多いです。

もしメダカが水質悪化に敏感な魚なら、いくら外とはいえ小さなビンに入れて放置しておいたらすぐに死んでしまうと思います。同じことを夏場にディスカスやラミレジィでやってみればすぐにわかるでしょう。

外だとメダカがうまく飼育できるという事実は、今まで太陽光によるものと思われてきましたが、私の意見ではエアレーションやフィルターがない完全止水環境が原因かもしれないのです。

たしかに、メダカにフィルターを使ってはいけないという説は昔からありました。これは水流があるとメダカが疲れてしまうから、というのが理由でしたが、昔のアクアリストも体感的にエアーやフィルターを使用しないと病気になりにくいのを実感していたからかもしれません。

卵から育てれば水槽内で飼育できる理由

さらに、卵から育てれば水槽内でメダカを育てても問題ないことが多いです。これも幼い頃からカラムナリス菌に慣れて耐性がついているからだと説明できます。

実際、病気から立ち直って、一度カラムナリス菌に感染しているであろうメダカは再び病気に感染しにくいです。このことから、カラムナリス菌に一度感染したメダカは再び感染する可能性は低いことがわかります。

メダカの病気治療は予防が肝心

メダカの病気治療は早期発見が大事です。また、メダカは水槽内では非常に病気に感染しやすいため、予防が肝心です。特に他に魚を飼育している場合はどれだけ気をつけていてもカラムナリス菌に感染してしまうため外で飼育したほうがいいです。

ただ、これはまだ実験段階ですが、おそらくエアポンプやフィルターを使わなければカラムナリス菌が蔓延することを防げるため、屋内でも屋外と同じようにフィルター無しで飼育すれば多分うまくいくと思います(自己責任でお願いします)

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